みえアウトドアヤングサポーター育成事業・安全管理&アウトドア技術力向上セミナー(山コース)

2022年12月18・19日(雨と雪)

場所:大台 Verde大台ツーリズム 北総門山

この日は新たなサポーター育成に向けた、みえアウトドアヤングサポーター事業・山コースの安全管理&アウトドア技術力向上セミナーを実施しました。

今回は、雨予報と寒波が予想されたため、安全管理・リスク管理として、予定していたスケジュールを大幅に変更して実施しました。雨対策・寒さ対策としてVerde大台ツーリズムさんの倉庫を拠点として使い、事務所、まてハウスを避難場所としたうえで行いました。

1日目は11時ごろからスタート。まず初めに、講師であるVerde大台ツーリズムの野田綾子さんからのガイダンスを行い、Verdeの登山ツアーについてや、野田さんの考える「かっこいいアウトドア愛好家」について話してもらい、安全管理や必要となるアウトドア技術などについて学び、考えました。その後、北総門山まで移動し、Verdeさんの登山ツアーコンテンツである「北総門山サンセットハイク」として歩きました。ハイキングの途中では、緊急時のツェルトの使い方も学べました。ツェルトは雨ガッパのようなシート状のもので、いざという時、ストックを使ったり、木につなげたりして簡易的なテントのように使うことができます。負傷者が出たときや、遭難したときは暖をとります。かなり冷え込んでいたので低体温症についても学びました。寒いと感じた時点で低体温症は始まっていて、寒気→震え→手足が動きにくくなる→呼吸困難・心肺停止→死亡、と進行します。濡れた状態で放置するのが一番危険なので、濡れないための対策をまず行い、もし濡れてしまったら服を変えるなど性急な対策が必要です。折り返して戻る途中は、山の木々の特徴を学びました。ヒメシャラの森に作られたスロープは普段は山を楽しむことができない車いすの方でも楽しめるように作られたことも知りました。

まてハウスまで戻り、火起こし・アウトドアクッキング。今回は、メニュー考案をテーマとしたため、各自持ってきたもので料理しました。作った料理を夕食後、発表しました。パスタを作ったり、お肉を焼いたり、人によって手の入れ具合も異なり、興味深かったです。夕食後、ロープワークの復習と次の日の予習をしました。翌日は、崖を挟んだ2地点をロープでつないで滑車を用い、荷物を運搬できるシステムを作る、という高度なロープワーク技術を学びます。

2日目は、ガイダンス前に奥伊勢フォレストピアまで移動して活動しました。2チームに分かれ、ロープワークプログラムとE-bike&Hikeツアープログラムを交代で行いました。

ロープワークでは、1日目に予習したシステムを木々を使って作りました。しかし、どのロープをあらかじめ確保しておくべきか、どの手順でシステムを作るか、がうまくいかず何回もやり直すことになりました。完成後、実際にモノを運搬してみたり、結び目の活用方法などを森さんの経験をもとに教わりました。設置するには、手順をよく確認し、チームで役割を分担し、実際に行うこと、先を見越した手順・必要となるツールの事前確認、そして何よりもチームワークが大切だということがよく分かりました。

E-bike&Hikeツアーは、E-bikeという電動のクロスバイクを、奥伊勢フォレストピアからお借りして実施しました。大台町の山道を登り、滝を目指しました。初雪も降っていて、幻想的な冬景色の森と谷を見ることができてよかったです。帰り道、急な下り坂の曲がり角で速度が出ており、自転車に乗り慣れていない参加者もいました。安全管理、リスク管理、危機管理の重要さを痛感しました。

2つの活動が終了した後、森さんから山岳救助隊の話がありました。初雪が降るほど寒い2日間で低体温症のこと、その対策などを実践的に深く学ぶ機会になりました。

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